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特定非営利活動法人(NPO法人)
日本バイオストレス研究振興アライアンス(JBPA)

(平成29年8月4日)

研究テーマ

ストレス制御分子チオレドキシンによる統合的、ヘルスケアシステム・メディケア・エイジングケアの創出

チオレドキシン(以下TRX)は、105個のアミノ酸からなる分子量12 kDaの蛋白で、細胞内外の酸化還元(レドックス)環境を調節するレドックス制御分子である。淀井淳司らは1989年にヒトTRX遺伝子のクローニングに成功し、TRXが種々の酸化ストレスにより誘導・放出され、レドックス制御・抗ストレス・抗炎症作用・抗アポトーシス作用を明らかにした。淀井らは、これまで、様々な炎症性疾患モデルにおいてTRXの投与が病態を改善することを明らかにしてきた。また、TRXは抗酸化作用をはじめ,アレルギーの予防・改善,粘膜の保護等、さまざまなストレスに対する生体防御因子としての効果が期待されている細胞内抗酸化物質である。本プロジェクトは、TRXを用いた抗炎症やアレルギー・免疫疾患の治療法や計測・診断システムの実用化、酒酵母由来のTRXを用いた機能性食品や機能性化粧品の実用化は、産学連携システムを通じて展開する。

参画機関日本バイオストレス研究振興アライアンス(JBPA)、レドクスバイオサイエンス(株)(RBS)、オリエンタル酵母工業(株)、ノエビア(株)、植物ハイテック研究所(株)、 京都大学ウイルス研 等




会員

理事長淀井 淳司京都大学名誉教授
副理事長加藤 正雄
常務理事稲本  俊天理医療大学医療学部長
理事足立 三朗株式会社アダチ代表取締役社長
理事小西 郁生京都大学婦人科学・産科学教授
理事高折 晃史京都大学血液・腫瘍内科学教授
理事陳  和夫京都大学呼吸管理睡眠制御学教授
理事山内 清明北野病院外科統括部長
監事杉江 勝治泰玄会病院副院長
監事村田 一夫学校法人佐藤学園顧問
顧問石坂 公成 先生元ジョンスホプキンス大学教授
高月  清 先生熊本大学名誉教授
藤田  宗 先生藤田医院院長
吉田  修 先生京都大学名誉教授

所在地

日本バイオストレス研究振興アライアンス
聖護院メディカルオフィス
〒606-8397 京都府京都市左京区聖護院川原町1-6
京都アダチビル2F
TEL:+81-75-754-0221
FAX:+81-75-754-0222
NPO_JBPA at Kyoto Med Center Area
Japan BioStress Research Promotion
1-6 Kawaramachi Shogoin, Sakyo Kyoto (606-8397)
TEL:+81-75-754-0221
FAX:+81-75-754-0222




注目すべき技術

特徴1

代表者の淀井らによるヒトチオレドキシンの報告は、酸化ストレスに対する防御機構、およびシグナル伝達機構のレドックス制御など、新たな研究分野の活性化をもたらしました。レドックス制御という概念が広く認知されるようになり、研究分野の世界的な成長・発展がみられる現在においても、申請者らはこの分野の指導的立場におり、国際的に競争力のある研究を行っています。
TRXは酸化ストレスが引き起こす組織障害や、炎症、細胞死を抑制する作用を示し、現代が抱えるストレス性疾患の予防・治療法を考える上で重要な知見となっています。TRXの有効性については、十分な前臨床試験のデータが蓄積されており、実用化・普及のための臨床研究/治験を開始できるレベルにあります。
また、TRXトランスジェニックマウス(TRX発現遺伝子を導入したマウス)が長寿命であることや、内因性タンパク質であるTRXの補充療法という観点からもヒトへの使用の安全性は高いと考えられ、様々な炎症性疾患への拡大適応が見込まれます。

特徴2

TRXの抗炎症性効果の最大の特徴は、免疫抑制作用を持たない事です。現在用いられている代表的抗炎症剤であるステロイドや、サイクロスポリン、FK506製剤は本質的に免疫抑制剤であるために、抗炎症剤としての使用に種々の制約があります。また、アセチル化により副作用を軽減したサリチル酸製剤アスピリンに起源を持つ、非ステロイド性抗炎症薬NSAIDsは極めて広範に用いられていますが、インドメタシン潰瘍などの胃腸粘膜障害や、アスピリン喘息として知られるアレルギー反応や更に劇症のライ症候群など、サリチル酸製剤や、COX inhibitorに内在する本質的副作用が完全には克服されていません。特に新型インフルエンザ感染症においては、小児、高齢者などではNSAIDsは禁忌となっています。TRXがインドメタシン潰瘍などの粘膜障害を防ぐことは、TRXトランスジェニックマウスやrhTRXの投与によって確認されており、TRXはNSAIDs 禁忌症例での安全な抗炎症剤としての有用性が期待されています。またインフルエンザ重症化に対するrhTRXによる治療効果が、最近、岡山大学との共同研究によって明らかになりました(八代論文2013)。以前に我々が報告したTRXトランスジェニックマウスでの結果を確証するものであり、NSAIDs禁忌のインフルエンザ症例でのrhTRX製剤の有効性を示す極めて重要な前臨床研究結果です。

参考文献1. Tian H, Matsuo Y, Fukunaga A, Ono R, Nishigori C, Yodoi J. Thioredoxin ameliorates cutaneous inflammation by regulating the epithelial production and release of pro-Inflammatory cytokines. Front. Immunol. 2013 September 10.3389
2. Yashiro M, Tsukahara H, Matsukawa A, YamadaM, Fujii Y, Nagaoka Y, Tsuge M, Yamashita N, Ito T, Yamada M, Masutani H, Yodoi J, Morishima T. Redox-active protein thioredoxin-1 administration ameliorates influenza A virus (H1N1)-induced acute lung injury in mice. Crit Care Med 2013 Jan 41: 1. 171-181
3. Nakajima A, Fukui T, Takahashi Y, Kishimoto M, Yamashina M, Nakayama S, Sakaguchi Y, Yoshida K, Uchida K, Nishio A, Yodoi J, Okazaki K. Attenuation of indomethacin-induced gastric mucosal injury by prophylactic administration of sake yeast-derived thioredoxin.J Gastroenterol. 2012 Sep;47(9):978-87. Epub 2012 Mar 9.
4. Hoshino Y, Nakamura T, Sato A, Mishima M, Yodoi J, Nakamura H. Neurotropin demonstrates cytoprotective effects in lung cells through the induction of thioredoxin-1. Am J Respir Cell Mol Biol. 2007 Oct;37(4):438-46. Epub 2007 Jun 21.



日本バイオストレス研究振興アライアンス(JBPA)は、ストレス由来の疾患の予防、治療への貢献をめざして、チオレドキシンをはじめとした抗ストレス蛋白の研究及び研究成果をベースにした製品開発、バイオストレスの解明と予防・軽減に関する事業を行い、もって、わが国の保健・医療の増進に寄与することを目的とする。




チオレドキシンタンパクは、外的刺激をブロックし、皮膚や呼吸器、消化器粘膜の炎症を緩和させる優れた機能があります。





チオレドキシン医療用医薬品、機能性食品、体外診断薬の開発